発表力養成英語

英文段落

◆Types & Functions of Paragraphs
結論は最初と最後の両方で言う~Thesis Statement~




みなさんは、日本語でも英語でも、人に何かを伝える文章を書く時、結論を、最初に言いますか?それとも、最後に言いますか?

私はデパートの本屋で、今の日本の中学国語参考書を開きました。ええ、立ち読みです。上記の質問にどう答えているのでしょうか。

300ページほどあるその参考書は、作文について見開き2ページを割(さ)いていました(たった2ページだけ!?)。その参考書はこのような内容が書いてありました。

作文において、結論を最初に述べるやり方と最後に述べるやり方の2種類ある。以上。

私は、力が抜け、その場にうずくまりそうになりました。そして、気を持ち直し、その中学国語参考書をそっと本棚に戻しました。ええ、立ち読みでしたから。さあ、どこから突っ込みを入れればいいのかと本を戻しながら思いめぐらしたのです。ツッコミどころ満載すぎて呆然としながら。

何ということでしょうか。日本の国語教育において、作文はほとんど「おまけ」であり、「やってもやらなくてもどっちでもいい」ものであり、教える側も、真顔(まがお)で、いい加減なことしか教えません。

というより、中学校の先生たちにとって、教えようにも、作文の書き方、レポートの書き方を体系的に勉強したことがありません。ですから、私は、日本の中学国語教育のこの壮大な(?)怠惰(たいだ)に対してどうしようもなく、力が抜け、その場にうずくまりそうになったのです。

私は、この中学国語教育をよく知っています。なぜなら、この日本の中学国語教育を、私も中学時代に受けたからです。ですから、この問題に対して、私自身、一人の当事者として、一人の犠牲者(?)として、物申(ものもう)す資格があると思います。そして、今後、子供たちがさらなる犠牲者(?)を出さないためにも。




Part I: アメリカでは中学校から英文レポートの練習が始まる

アメリカでは、中学と高校の国語の授業にて、作文の書き方、レポートの書き方を、体系的に先生が教えます。中学では、その国語基礎クラスを English Class を言います。高校ではこの国語中級クラスを Composition Class と言います。

そして、大学の一般教養科目 Composition Class にて、上級クラスを学び、卒業論文 ( Final Thesis ) へと結実していきます。

一方、日本の大学において、中学の国語と同様、卒業論文は、取って付けた「おまけみたいなもの」に、やっぱりなっていると思います。形だけのものです。大学生にとって、卒業論文より就職の内定の方が当然、大事ですから。

アメリカの中学生は、国語クラス ( English class ) にてアメリカの小説を読み、そして読書感想文を書きます。わたしはアメリカ人お友達に、「レポートはいつから宿題に出されるのか」と聞いたことがあります。彼女が言うには、

  

<答え>
中学生から

私はのけぞりました。そう、アメリカの中学生は中学からレポートの書き方の練習を始めるのです。図書館で調べたレポートの提出を課題に出されます。(アメリカの中学国語クラスにおいて、スピーチ・プレゼンテーションの課題も、多人数クラスでは先生の負担が大きいので無理ですが、少人数クラスでは行われているようです。)

アメリカの高校生は、英語文章の書き方クラス ( Composition Class ) にて、さらに英文レポートの書き方に磨きをかけていきます。

そして、高校3年生になると、エリート(成績優秀者)は、大学レベルの Composition I と Composition II を高校で受けられ、大学に入る前から、大学の一般教養科目である Composition I と Composition II の単位を取得できます。いいシステムですね。




Part II: Thesis Statement の役割

脱線が長くなってしまいました。最初の結論は最初に言うのか、最後に言うのかの答えに移ります。アメリカの国語クラスの教科書は、この質問に対して、こう答えています。

  

<答え> 結論は最初と最後の両方で言う。

ズルいと思いましたか(笑)。

最初の段落 ( introduction ) の thesis statement にて、最初に結論を言います。この thesis statement は、これからレポートの中で述べることの目次(もくじ)に近いです。そして、最後の段落 ( conclusion ) にて、言葉を言い換えて、読み手の頭にこの結論を再度焼き付け、そして余韻を生まれさせ、終わりとなります。

このフォーマットがスピーチにも適用されます。日本人が英語でのスピーチが下手だという理由は、英語の発音と英文法の問題だけではありません。このグローバルスタンダード・フォーマット ( global standard format ) を知らないのです。

「最初に結論を言うか、それとも、最後に結論を言うか」という質問は、質問そのものがズレています。そのことを、是非、みなさんに、ご理解いただきたいのです。