発表力養成英語

英語エッセイ

◆Cuing the Reader
段落の中にトピックセンテンスを置く~topic sentence~




リサーチペーパーの主題文 ( a thesis statement ) は、「エッセイ全体が何について書かれているのか」をエッセイの始めで読者に示します。

英文段落でも、段落ごとに視点・焦点はさらに変化していくため、「今、何を視点・焦点にして話しているのか」を読者が道に迷わずに付いてこれるように、トピックセンテンス ( topic sentence ) を用いて、読者の手を引いてエスコートする必要があります。




Part I: Announcing the topic

トピックセンテンスは基本的に段落の最初に置きます。読者に「これから、このことについて話しますよ」と合図を送るのです。

   

       I would like American students to be thoughtful when they use the word mushroom cloud in front of Japanese students. Otherwise, Japanese students would be very hurt to hear American students say, “A mushroom cloud is cool!” Additionally, the country which fells the atomic bombs in Hiroshima and Nagasaki is the United States. The American boy may not know the tragic history between Japan and the United States.

訳:
       アメリカの学生は「きのこ雲」という単語を美術の授業で使う時は気を付けて使ってほしいと思います。日本人を前にすれば、「きのこ雲みたいでかっこいいね!」なんて無邪気に使える単語ではないのです。日本人の感情を害してしまうでしょう。しかも、その原爆を投下したのはアメリカですから。そのアメリカの男の子は、原爆投下という日本とアメリカの悲惨な歴史を知らなかったのかもしれません。




Part II: Making a transition

トピックセンテンスには、移行表現 ( a transition ) として直前の段落とスムーズにつなげる役割をする文もあります。

  

       Thus, the connotations of words may have deep influence onto your readers or audience. Therefore, as an effective writer and speaker, it is important to understand the word’s denotation and connotation.

訳:
       このように、単語の持つ暗示的な意味は、あなたの読み手、あるいは聴衆に大きな影響を与えます。したがって、効果的な書き手、あるいは演説者として、その単語が持つ暗示的な意味と明示的な意味を理解することが重要です。




Part III: Positioning the topic sentence

トピックセンテンスを置く場所は最初と決まっているわけではありません。場合によっては、結論の役割として、最後に置くこともあります。

  

       The denotation of the word mother is simply “a female parent.” However, we, as human beings, associate many back meanings the word mother has: motherhood, pregnancy, babies, and so forth. We cannot discuss about infertility, surrogate mother, and artificial insemination without using the word mother. The reason we become emotional and sometimes upset when couples and families argue about those controversial issues on pregnancy is that universally the word mother has strong connotations.

訳:
       「母親」という単語の明示的な意味は、「女性の親」です。ですが、私たちは、人間として、「母親」という単語から、いろんな裏のの意味を連想します。母性愛、妊娠、赤ちゃんなどです。代理母、人工授精、不妊治療などの議題において、この単語「母親」を使わずに議論できません。これらの議題について語る時、夫婦や家族が感情的に、時に心を乱してしまう理由は、この単語「母親」が持つ強い暗示的な意味のせいかもしれません。

二つの段落にまたがるトピックセンテンスもあります。

  

       Denotation is the literal meaning of a word; connotation is the suggestive meaning of a word. For example, the denotation of mushroom cloud is simply “a large cloud shaped like a mushroom and raising into the sky after an explosion of a bomb.”
       I remember what an American boy innocently said in art class in the United States. The American boy said, “This image of the drawing is like a mushroom cloud. That’s cool!” I was stuck dumb with astonishment by his saying. We, Japanese people, automatically associate mushroom clouds with the atomic bombs fallen in Hiroshima and Nagasaki, and a number of the victims. The word mushroom cloud makes Japanese people emotional. We, Japanese people, never ever make the diagram: a mushroom cloud = cool. Because of the huge difference about what mushroom-cloud makes the boy and me associate, I recognized that I truly was in art class in the United States, not in Japan.

訳:
       単語には明示的な意味と暗示的な意味があります。たとえば、「きのこ雲」という単語があります。この単語が持つ明示的な意味は、「爆弾の爆発の後、空へ向かって立ち上る、マッシュルームの形をした大きな雲」です。
       アメリカ大学での美術の授業で、アメリカの男の子が無邪気に言ったセリフを思い出します。アメリカ人の男の子は「この絵のイメージは、きのこ雲みたいでかっこいいね!」と言いました。私は唖然としました。日本人なら、キノコ雲と聞いたら、どうしても、広島と長崎に投下された原爆とその犠牲者を連想します。感情的になってしまう言葉です。きのこ雲=かっこいい、という図式は決してありません。アメリカの男の子が、この単語から連想するイメージのあまりの違いに、「ああ、ここは本当にアメリカなんだな」と私は思いました。)

最初の段落の最初の文がトピックセンテンスです。明示的意味と暗示的な意味の定義を解説し、その次の文から、明示的意味の例を出します。しかし、明示的意味の例を解説せずに、この段落は終わります。段落を改めて、残りの明示的意味の例を長々と説明しています。

その英文段落の中に置かれるトピックセンテンスを意識することにより、書き手は「自分がその段落で何を読み手に伝えようとしているのか」を明確に意識することができます。