食品衛生お役立ち情報

大量調理施設衛生管理マニュアル:二次汚染の防止




(1)調理従事者等は次に定める場合は、「正しい手洗い」に従い、必ず流水・石鹸による手洗いにしっかり2回(その他の時は丁寧に1回)手指の洗浄及び消毒を行うこと。なお、使い捨て手袋を使用する場合にも、原則として次に定める場合は交換する。

手洗いのタイミング
①作業開始前及び用便後
②汚染作業区域から非汚染作業区域に移動する場合
③食品に直接触れる作業にあたる直前
④生の食肉類、魚介類、卵殻等微生物の汚染源となる恐れのある食品等に触れた後、他の食品や器具に触れる場合
⑤配膳の前

  

解説:
当マニュアルは①~⑤まで手洗に2回洗いを行うこととあるが、現場状況等を踏まえると①の場合に限るでよいと考える。

正しい手洗い(手洗いマニュアル)
①水で手をぬらし石鹸を付ける。
②指、腕を洗う。特に、指の間、指先をよく洗う。(30秒程度)
③石鹸をよく洗い流す。(20秒程度)
④使い捨てペーパータオル等でふく。(タオル等の共用はしない)
⑤消毒用のアルコールをかけて手指によくすり込む。

なお、2回洗いとは、①~③までの手順を2回実施する。



(2)原材料は、食肉、魚介類、野菜類等、食材は分類ごとに区分して保管すること。←ゾーニング:原材料の相互汚染を防ぐため。


(3)包丁、まな板などの器具類、容器等は、用途別及び食品別に、それぞれ専用のものを用意する。

  

解説:
下処理には、魚介類用、肉類用、野菜用とする。調理用には、加熱調理済み食品用、生食野菜用、生食魚介類用とする。



(4)器具、容器等の洗浄・殺菌は、標準作業書に中に示す「器具等の洗浄・殺菌マニュアル」に従う。

標準作業書の例
器具等には、「調理機械」、「調理台」、「まな板、包丁、ヘラ等」、「ふきん、タオル等」の洗浄・殺菌の方法が示されている。主な洗浄・殺菌方法を集約すると、以下のとおりである。
①飲用適の水で、3回水洗する。
②中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤を付けてよく洗浄する。
③飲用適の水で、よく洗剤を洗い流す。
④80℃で5分間以上又は同等の効果を有する方法で殺菌を行う。ふきん、タオル等は100℃5分間以上煮沸殺菌を行う。
⑤よく乾燥させる。
⑥清潔な保管庫にて保管する。

  

解説:
これら各標準作業書の中には、飲用適の水又は流水で「3回水洗いする」と記載されている。1回よりも3回水洗いすることで汚れは少なからず多く落ちることは間違いないことである。しかし、水道代金、人件費等を踏まえ、費用対効果を考えると如何なものかと考える。さらに、生野菜などでは、野菜の細胞組織を傷め、野菜がいわゆるクタクタになり、品質低下を招く。

解決策は、汚れの程度にもよるが、1回程度の水洗い、又は最初から洗剤液を含む水で洗浄を行うことで、必要以上に経費を使わず無理なく効果的に洗浄できると考える。なりより重要な作業は殺菌工程である。そこを適切かつ気配りすべきと考える。



(5)タワシ・スポンジの洗浄・消毒の徹底

  

解説:
多くの施設では、タワシ・スポンジは洗浄作業に使用されているが、洗浄・消毒が不十分で、取り扱いが悪いと細菌の巣になっている。従って、使用後は、中性洗剤でもみ洗いし、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸け置き消毒を行なう。



(6)まな板、ザル、木製の器具は汚染が残存する可能性が高い。特に殺菌に留意すること。なお、木製の器具は極力使用は控えることが望ましい。


(7)シンクは、原則として用途別に相互汚染しないように設置すること。←ゾーニング
特に、加熱調理用食材、非加熱調理用食材、器具の洗浄等に用いるシンクを必ず別に設置すること。また、二次汚染防止のため、シンクを洗浄・殺菌し、清潔に保つこと。

  

解説:
シンクの区域分けすること及びそのシンクを洗浄・殺菌することの衛生意識が希薄な施設が多い。要注意である。



(8)食品並びに移動性の器具及び容器の取り扱いは、床面から跳ね水等による汚染を防止するため、床面から60㎝以上の場所で行うこと。

ただし、跳ね水等からの直接汚染が防止できる食缶等で食品を取り扱う場合は30㎝以上の台にのせて行うこと。

  

解説:
床面は基本的に汚染区域であり、水に濡れている場合は、跳ね水は避けられず、食品を汚染させることとなる。従って、床面のドライ化が望まれる。



(9)使用水は飲用適の水を用いること。また、使用水は、色、濁り、臭い、異物のほか、貯水槽を設置している場合や井戸水等を殺菌・ろ過して使用する場合は、遊離残留塩素が0.1㎎/?以上であることを、始業前及び調理作業終了後に毎日検査し、記録すること。

  

解説:
水道水直結の水を使用している場合は、水質検査は必要ない。貯水槽設置のビル内店舗では、ビル管理者に、水質検査成績書の写しを頂き、その成績を確認し1年間保管すること。